くますまキャンパス報告

「車いすと座位姿勢」報告

講師に正木 健一先生(㈱ひまわり 理学療法士)、栄 健一郎先生(適寿リハビリテーション 理学療法士)を迎え5月10日、11日に赤十字会館にて開催しました。


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九州各地から計32名(理学療法士、作業療法士、看護師)の参加を頂きました。今回の研修は各章毎に実技を行い、すぐに身体で体験できる実体験型の研修でした。

一日目:一部『足・座・背の基本』、二部『座・背の支えと角度①』において、脊椎にはかたまりとつなぎの部分があり、かたまりの部分の重心を考えることと、つなぎの部分の屈伸可動域が大きいことについて講義があり、その後一人一人椅子に腰掛け楽な姿勢と緊張した姿勢を確認し、胸椎・腰椎・骨盤の位置を確認した。座の形状と背の支え・座の角度では、かたまり部分の骨盤・胸椎の位置を確認。かたまり部分を固定すると安定することを再確認出来た。またリクライニング式車いすでは、スライディングシート、滑り止めマット等使用しずれを体験、座圧の変化を確認した。徐々にグループ内でも意見が活発になり、みんなで考え実施するという姿勢が受講者から伺えた。

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三部『両手駆動』、四部『足駆動』では、1回のストロークを「少ない力」、「長い距離」でハンドリムを動かすには、上肢の可動域・前方への重心移動・力の無駄なくハンドリムへ伝えることが大切であり、ハンドリム・駆動輪サイズ・駆動輪車軸位置で姿勢と1回のストロークの大きさが違い、実際行ってみると疲労度は違っていた。足駆動では、前ずれを防止し、足底への荷重・膝の屈曲・重心の前方移動が大切であることを体験した。

五部『クッション』では実際着座し、固定性・遊動性を確認し一日目を終了した。

懇親会では話が尽きることなく、沢山の話題が飛び交っていた。その中で、くますまのHPを沢山の方が見てくださっていることを知りとても嬉しかったです。

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二日目:昨夜の懇親会での親睦もあったためかグループのまとまりがあり、そんな中ケーススタディ(足駆動)にて各グループで検討を行った。車椅子を調整するにあたり、PT・OT・看護師の立場でディスカッションを行い、ケースに応じた車いすをグループ毎に調整。実際屋外での段差、特に道路の路肩の点字の部分・傾斜で姿勢が崩れやすいこと、在宅でも調整するにあったては充分配慮する必要があることを再確認した。

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今回も終了後に、『また、参加したい』『わかりやすかった』『楽しかった』等のご意見を沢山いただきました。今後も企画を考え研修会を開催していきたいと考えておりますので、沢山の参加をお待ちしております。


くますまからの参加者の一言:この勉強会を通じて看護師の立場で、在宅・病院に関わらずこの知識を知っておくことで、利用者・患者様へよりよいサービス提供ができるのではないかと思いました。

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「車いすと座位姿勢」に参加して

今回、参加させて頂いた理由は、自分が勤務する重度認知症病棟(半分以上が寝たきり)で患者様がさまざまな理由で車いすの座位時間が短く、病棟内での活動制限に繋がっており、例えば寝たきりで歌が好きで普段は言葉も出ない患者さんが歌いかけると歌えるのに、殿部に褥瘡や発赤が出来るとの理由で車椅子に長時間のれず、音楽療法に参加できないことがあったからです。

他にも、当病棟では普通型車いすが老朽化してかなり弛んでしまっていたり、ティルトリクライニングがなかったり、車椅子やクッションの使用方法・介助方法がなかなか統一できなかったり、自分の業務上シーティングにかける時間が取りにくいなど、たくさんの課題を抱えていました。

一番は、「楽しく安楽にそして機能的な座位をとることで、普段の作業療法・芸術療法により本人らしい参加が出来るように」というのが私の思うニーズでした。

今回の研修では、グループワークが中心で、グループにリーダーとしてスタッフが入られており、自分の車いすと座位姿勢における課題・目標・解決法などを定期的に振り返る時間・それをグループ内で発表し課題を共有することが出来る時間があったことが一番のメリットだったように思います。今までの参加した研修会でも、自分の臨床の場に持って帰らないと意味がない。そう思っていました。

くますまキャンパスはグループ内の方との交流や意見交換をしながら身体や車いす、事例を通して自分の体・心で経験として感じれる研修だったように思います。また、グループ内で試行錯誤した内容と他のグループとの比較も出来て益々広い視点で感じることが出来たように思います。なにより研修会の雰囲気がアットホームでした。また、気配りも多くされており、参加するまでのメールの内容の濃さ、研修会会場までの案内が分かりやすく、名札も邪魔にならないよう服に張る工夫をされてましたし、修了証や研修会中の写真の配布、懇親会出席率のよさなど、あらゆる面で他の研修会にはない、受け入れ態勢のよさが目立ちました。休憩時間も、他の受講者と交流したくなるような、もっともっと患者さんの気持ちを体験したくなるような、そんな研修会でした。

内容においては、基礎から応用まで幅広くあり、基礎を踏まえた上で応用としてディスカッションできる。そういった内容でした。今後の希望としては、車いすやいす座位のための身体面や精神面の評価、重度の身体障害がある患者様に対する応用編などを今後は教えて頂きたいと思いました。

今回、くますまキャンパスに参加して仲間が出来、今後もつながりを持っていけることで日々の臨床での自分を支える土台が出来たような気がします。本当に実りある2日間を過ごすことが出来ました。これも、運営してくださったスタッフの皆さん、参加メンバーの皆さん、案内してくださった瀧先生のお陰だと思っています。また是非参加させて下さい。ありがとうございました。

 嬉野温泉病院 作業療法士   満上 愛

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